<   2010年 09月 ( 2 )   > この月の画像一覧

white notesの洗礼

この学期は学校に入ったばかりの頃憧れていたあの先生の
あの授業、この授業がやっととれているので、純粋に楽しい。
基礎をちゃんと片付けないととれないものばかりなので
あああの日々があったから今があるとちょっぴりだけ
感慨深い気持ちになるときもある。

しかし毎週ずんどこはありますよ。ついこの間も作曲のクラス
で、宿題が出たのだけど、「white notesを使って作曲する」
というのがあった。最初white notesを順当に白い余白かなんか
に音楽を書くみたいなふうに受け取っていたのが、家へ帰って
いざやろうという段になると、「いや、white notesって
よくスタジオで、そこ、一小節白玉でもらえますか〜
とかいう、あの白玉じゃ?そうだよそうに決まってる」
と思いつき、2ページの楽譜に渡り白玉だけで作曲して
持って行ったのである。白い玉とは全音符のことである。
つまり一小節続く「長い音」だ。はたしてどうなったかって?
勿論僕以外のネイテイブの方々は
8分音符や3連符や4分音符などを多用に使ったvariety
に富んだ曲作り。僕の譜面だけが白い玉が延々と「のぺ〜っ」
と2ページ続いている。「やってもうたっ」
その場でちゃちゃちゃとつくっちゃおうかとも思ったのだけど
やはりこれはこれで出そうと思いそのまま出した。
そうしたら案の定そのあと宿題が帰って来て先生からのひとこと。
「これはこれで悪い作曲じゃない。でもなんで千里は
全音符ばかりを使って作曲しているの?」

あとで経験のある人にこの話をしたら「人によっては
white notesを全音符って使う人もいるので、それは
たまたまその場のそういうノリだったんじゃない?」
う〜む。その空気読むの結構むつかしいY


*追記:ちょっと誤解があったようなので追記を。
white notesってのは「白いページ」って意味です。
そして中には「全音符」って意味で使う場合も「業界人の間」では
いるらしい。僕は日本で音楽の仕事が長いので
ついこの偶然にも同じ「業界語」のほうを思い浮かべてしまい
全音符で作曲してしまったというわけです。
それにしてもこんな隠語があったなんて人間の考えること
場所は変わっても同じなんですねえ。
e0169472_8204780.jpg
by senrio | 2010-09-25 08:43 | 発展途上症候群

被爆ピアノとともに

被爆ピアノは丁寧に愛情を込めてtunedされその機能を発揮できるように
整えられているのが実際触れてみてよくわかりました。被爆したピアノを
こんなに鳴るようにするのは大変なことだったのじゃないかと感じました。
ただ実際に本番になると、早弾きをしたり、トリッキーなコードを使ったり
テンションのきついコードを弾こうとすると、反応がないというか響かない鍵盤が
ありました。弾きながらどの鍵盤の鳴りがいいのか、どの組み合わせがいいのか、
どこをあえて弾かない方がいいのかを探って、このピアノのいいところと
僕のいいところを二人三脚でえいほっえいほっと出し合いながらひとつのエンデイングに
なだれこんだかんじでした。
壊れ物のようなフラジャイルな音の鍵盤もあったしペダルを踏み過ぎると
音が濁ったりするところもありました。
とても一口では語りきれない深い味わいというか、歴史があるというか、こちらが
覚えたてのテクニックでねじふせようとしてもそんじゃそこらじゃかなわない、そんな
迫力でした。僕はどれくらい弾いたのかな。7分くらいだったと思うけれど、
最後は、だから、心に耳をすまして
とてもピアニシモでシンプルな一音に辿り着いたかんじでした。
e0169472_10372070.jpg
e0169472_1045231.jpg

飯島晶子さんはとてもこのピアノを理解
していらっしゃる印象を受けました。
だから朗読の伴奏をさせていただいて
いるときはときどき、僕はまったく鍵盤に触れない瞬間が
ありました。そこにはもう音が聴こえると言うか、
飯島さんの心と直結した声はそれだけで景色や感情をかもしだして
いてそんなときは、もうなにもいらなくて。僕とあのピアノとは
ただ一緒にじっとその声に耳をそばだてていたというかんじです。

ものすごくエネルギーを使いましたがいい経験をさせて頂きました。
いつかあのピアノと再会するときがあったらまた違った気持ち
で今度は更に仲良くなって楽しい曲を演奏したいなと思います。
ありがとうございました。おつかれさまでした。
e0169472_10393072.jpg
by senrio | 2010-09-16 11:01 | 宝物ファクトリー